【別名】 
小茴香(ショウウイキョウ)、懐香(カイキョウ)、(英名:Fennel、学名:Foeniculum vulgare) 


【概要】 
 セリ科ウイキョウ属の多年草本植物で、草丈は1-2m。葉は糸状で、全草が鮮やかな黄緑色をしている。花期は、6-8月、枝先に黄色の小花を多数つける。秋には7mm程度の長楕円形をした茶褐色の実をつける。 
 若い葉および種子(フェンネルシード)は、甘い香りと苦みが特徴で消化促進・消臭に効果があり、香辛料、ハーブとして、食用、薬用、化粧品用などに古くから用いられている。 
 西洋では魚料理やピクルスの風味付けに用いられ、インドではカレー料理に、中国では五香粉の原料として用いられる。またパスティスやアクアヴィットなどの酒類・リキュール類の香り付けにも用いられる。 
 主産地はインド、中国、エジプト、南ヨーロッパ、韓国など。 


【薬性】 
温 
※「薬性」の説明 


【薬味】 
辛 
※「薬味」の説明 


【帰経】 
肝・腎・脾・胃 
※「帰経」の説明 


【薬効】 
理気止痛・調中和胃として健胃作用。鎮痛作用。 
※「薬効」の説明 


【薬膳としての働き】 
1.温腎散寒(おんじんさんかん):腎を温め、寒邪を取り除き関節・筋肉の冷え、陰部の冷え、生理不順を改善する。
2.理気止痛(りきしつう):気の流れをよくし、脘腹疼痛、冷え、腰痛、生理痛などの痛みを止める。 
3.和胃止嘔(わいしおう):胃の調子を整え、上逆した胃気を下降させ、嘔吐、食欲不振、下痢を改善する。 
※「薬膳としての働き」の説明