
【別名】
枸杞(クコ)、杞子(コシ)、枸杞果(クコカ)、地骨子(ジコッシ)、甘枸杞(カンクコ)、甘杞子(カンコシ)、(英名:barbary wolfberry fruit、学名:Lycium chinense)
【概要】
ナス科の落葉低木で、果実が食用や薬用に利用される。
果実は酒に漬けこんでクコ酒にする他、生食やドライフルーツでも利用される。薬膳として粥の具や色の装飾などによく使用される。
枸杞子は、肝臓に作用するとされていて肝臓に脂肪がたまるのを防いだり、ホルモンの分泌を盛んにすることから、老人の枸杞子の常用は老人病の妙薬とされています。春に伸びた若葉は、さっとゆでて汁のみ、てんぷら、おひたしなどにします、また塩で味をつけて刻んで、ご飯に炊き込んだクコ飯は滋養強壮が期待できます。
万能薬草としての枸杞子は、ビタミンB1、B2、Cのほかにルチン、ベタインが豊富に含まれています。ルチンは血管を強化する作用があり、高血圧、頭痛、肩こりに効果があるとされます。 また、ベタインは消化を促進して肝臓に脂肪が溜まるのを抑える働きをもち、血液を酸性からアルカリ性に変える働きがありますので、特に疲労回復に効果があります。
中国原産で、日本や朝鮮半島、台湾、北アメリカなどにも移入され、分布を広げている外来種でもある。
【薬性】
平
※「薬性」の説明
【薬味】
甘
※「薬味」の説明
【帰経】
肝・腎・肺
※「帰経」の説明
【薬効】
強壮作用、鎮静作用、眩暈作用、補甘腎作用、生精血作用。
※「薬効」の説明
【薬膳としての働き】
1.益精補腎(えきせいほじん):精気を益し、腎の気を補い、足腰の痛み、無力、遺精、めまい、頭のふらつきなどの症状を改善する。
2.養肝明目(ようかんめいもく):肝の気を養い、白髪、視力減退、眼精疲労、風に当たると涙が出るなどの目の症状を改善する。
3.潤肺止咳(じゅんぱいしがい):肺を潤し、肺陰虚の空咳を止め、痰を取り、喘息を改善する。
※「薬膳としての働き」の説明